歩くことが身体にいいことは、よく知っている。
でも、歩く時間がない!あなたもそう思っていますか?
私は、身近な人にも歩くことの大切さ、出来るだけ歩いた方がいい、と伝えるのですが、帰ってくる言葉は「時間がない」がほとんどです。
私たちは毎日忙しい。
それは確かなことです。
けれども、本当に時間がないのでしょうか?
実は、歩くと時間は増えるんです。
「だって、その歩く時間がもったいないのに……。
車でなら駅に10分かからずに行けるのに、歩いたら20分以上かかるんですよ!」
確かに10分は確実に節約できますね。
でも、その節約した時間、あなたにとって、本当に時間は増えているのでしょうか?
これを読めば、時間がないと嘆いているあなたも、根本的に時間を増やす方法が分かります。
■歩いて増える時間
「車で10分かからないが、歩くと20分以上もかかる」
私たちが歩く時間がないという時、おそらくはこういった言い訳がほとんどでしょう。
そして、10分の時間の節約した気持ちになるのです。
これが歩くと10分以上のロス。
つまり、時間を失うと私たちは思うわけです。
しかしながら、歩いて失う時間より、歩かずに失う時間の方が大きいとしたら、あなたはどう思うでしょうか?
現在、日本人の平均年齢は男性80.21歳、女性86.61歳です。
一方、健康寿命は男性が71.19歳、女性が74.21歳。
その差、男性は約9年、女性は約13年です。
私は現在77歳です。
とうに男性の健康寿命平均は超えていますが、日々健康に歩き続けています。
そうです。
私は健康寿命が現段階ですでに、平均より6年延びています。
また、身体年齢は63歳です。
私が歩くことで増やすことが出来た時間は現段階で6年。
おそらくはまだ増えることでしょう。
1日のたった10分の節約で、得たその10分間は、果たして本当にあなたの人生に、時間を増やしてくれているでしょうか?
私は歩くことで、健康寿命を6年間増やし、今なお延長中です。
■歩かずに失う時間
私はこう考えます。
歩いて失う時間より、歩かずに失う時間の方がどんなに大きいことかと。
身体に不調を抱えたまま、寝たきりになったりして、9~13年を過ごし、寿命を生きるのと、毎日健康に過ごし、寿命を全うするのとでは大きな違いではありませんか?
皆、最後まで、自分の意志を持って、自分の力で生活したいと願うのは自然なことです。
けれども身体は何もしなければ、確実に老いて、それとともにさまざまな不調をきたします。
不調をきたすだけならば、歳を重ね、老齢となれば、それもまた自然なことですが、現代は、身体を使わないことで、身体を錆びさせ、病気を招いてしまっているのです。
それにより、健康寿命と生命の寿命の差が生まれてしまうのです。
それが歩かずに失う時間といえるでしょう。
■歩いて時間を取り戻す
私たちの身体は動くことで、その機能を錆び付かせることなく、歳を重ねるならば、それなりに使い続けることが出来るのです。
私たちの多くが恐れるガンも、生活習慣が引き起こします。
生活習慣病のほとんどは、人間がその動物としての機能を使わなくなってしまったことから、生じている人間という動物だからこその病気です。
これらの病気は歩くことで、ほとんどを改善できると言われています。
摂取したエネルギー量と、消費するエネルギー量のアンバランスが、生活習慣病を招いています。
摂った分だけ、動いてエネルギーを使えば、身体は滞ることなく円滑に働くことが出来るのです。
野生の動物は、ガンで死ぬことはほとんどありません。これは常に動き回っているからです。
同じように、人間でもアフリカの未開の地で生活しているような民族には、ガンはほとんどありません。
日の出とともに起き、よく歩き、日暮れとともに休む生活をしている人たちは、ガンにはならないのです。
一方、人間に飼われているペットに、ガンは多く見られるといいます。
これは人間とともに生活することで、動く機会を失った結果といえるでしょう。
そう考えると、私たちは歩かなくなったことで、本当に多くの時間を失っているのです。
歩いて時間を増やすというより、本来の時間を取り戻す、というほうが適切なのかもしれません。
さて、あなたはそれでも、10分の時間の節約のために、今日も車を使いますか?
■まとめ
歩くことで、健康寿命は延びます。
これは私が実際に体験中のこと。
歩いていると、身体の血行もよく、新陳代謝が活発になることで、細胞は常に新しく生まれ変わることが出来ます。
まずは、1日10分から始めてみませんか?本当は節約していたと思っていた時間が、健康なあなたの人生の時間を失っていたとしたら、これは大変なことですね。
私も本格的に歩き始めたのは60歳から。
身体はいくつからでも鍛えられます。
今日から始めれば、今日から、あなたの健康時間を増やすことが出来るのです。