「ミステリーツアー」一泊2日、一体どこへ連れて行くの?

旅行

「ミステリーツアー」一泊2日、何と台風19号、長野県上田電鉄の崩落現場も通過、一体何処へ連れて行くの?

2019年11月、気の合ったシニア男4人で、“今年の旅行は何処へ行こうか” と、いろいろ話し合いの結果、関東甲信越方面の紅葉を見て、温泉にでも浸かってのんびりしようかと意見がまとまった。

最終的にクラブツーリズムの「ミステリーツアー2日間」に決まった。

メンバーは、横浜方面2人、千葉方面2人と方角が違うけど、バスは、渋谷、大井町、東京駅と回って行くので、全員東京駅で乗車した。

旅行代金は、お一人 24,900円+損害保険1,500円=26,400円

 

バス旅行と言えば、
1番目に気になるのが天候だ。

2ヶ月前に申し込んだので、台風を心配したが、2日とも風もなく穏やかな秋晴れに恵まれた。

2番目に心配なのがトイレ。

トイレが近い人は悩みの種だが、幸いトイレ付きバスなのでそれは解消できそうだ。

バス会社は、運転手付きの「ケイエム観光バス」で、いよいよスタート。

40代?のベテラン ツアーディレクター(男子添乗員)添乗員が、言葉巧みにユーモアを交えながら、早いテンポで行先を濁しながら、我々乗客を和ましている。

1日目と2日目は前席と後席が入れ替わるという気の配りよう。

乗客は、シニア世代を中心に、夫婦、若手カップル、女性、男性グループと、総勢30名でこれから2日間、お付き合いの旅が始まった。

行先不明の「17のこだわりポイント」

ミステリーツアーとは言え、事前に貰った資料には、「17のこだわりポイント」と書いてある。

① 松茸牛すき焼きと松茸ごはん膳の昼食 (2日目)。
② 旬のブドウ狩り食べ放題 [30分] へご案内!
③ タ食はメインを選べるハーフバイキング。
④ あつあつ!焼きたて!鉄板焼きライブキッチン (タ食)。
⑤ 〇〇御膳の昼食 (1日目)。
⑥ 2日間とも店内でのお食事。
⑦ 美肌をつくる強アルカリ泉温泉大浴場・露天風呂を完備。
⑧ ホテル目の前は美しい〇〇〇〇〇の山々!。
⑨ ご希望の方にはベッド型マットレスをご用意。
⑩ 温水洗浄便座完備のお部屋をお約束。
⑪ トイレ付バスでご案内。
⑫ とある有名作家の美術館にご案内。
⑬ とある楽器演奏で車掌さんからの心温まるおもてなし。
⑭ ミステリーツアーならではの珍しい観光地にもご案内。
⑮ 行きと帰りで、同じ高速道路は通らないルートでご案内。
⑯ 比較的歩かず楽しめる観光地を中心にご案内。
⑰ バス車内で名産品が当たる抽選会を実施。

この中に、行先が分かるのは、
*ブドウ狩り
*美術館
*強アルカリ泉温泉ホテル
くらいしかしか思い当たらない。

しかも行きと帰りで、同じ高速道路は通らないルートと書いてある。

バスは、東京駅で最後の乗客を乗せ、神田入口から首都高速から、中央道を走って行く。

添乗員から、“皆さんこれから何処へ行かれると思いますか?” との問いに、ブドウ狩りの声が上がり、“そうですブドウ狩りです” と言った。

やがて談合坂 PA でトイレ休憩。

ここの名物は、山梨の郷土料理「ほうとう」で、それを目当てに、わざわざ食べにくる客もいるとか。

【談合坂の由来】
①戦国時代の勢力圏からみて、武田氏と北条氏の戦いで、中々勝負がつかないので、双方で話し合い、一時休戦をしたと言われている。ただし史料的裏付けはなく、農民同士が談合したという可能性も高い。

②江戸後期に書かれた「甲斐国志」では、上大野村の枝郷として団子坂をあげており、団子坂から談合坂になったとも言われている。

旬のブドウ狩り食べ放題

バスは勝沼インターを降り、勝沼フルーツラインを走る。

道路の左右に勝沼ブドウ畑があり、遠方には南アルプスも見える。

やがて “一古園” ブドウ園に到着。

早速、係員の説明を受け、はさみとカゴを渡され、歩いて5分位のブドウ畑へ案内された。

係員曰く、食べ放題30分で “ブドウの房が大きいので、ひと房食べてから次の房を取ってください” と注意があった。

ブドウ畑の一角に案内され、円熟した黒っぽい巨峰ブドウが我々を待ち構えていた。

ブドウの房をはさみで切って口の中へ、甘~い、今が食べごろ。

熟したブドウの香りとコクのある味が、口いっぱいに広がり、街のスーパーとではひと味違う美味しさだ。

さすがに新鮮な味覚は取り立てが一番だ!

右から二人目が管理人

10分位して、さすがに食べ飽きて種類の違うブドウを探し、食べ比べたりした。

ブドウのシーズンも終りなのか、周りの畑にはブドウ収穫後の木と葉っぱが目立つ。

この後、食事が待っているにも拘わらず、中には三房も食べた大食漢もいた。

ブドウと言えば、ワインも名物で店頭に並べられていた。


試飲したら、醸造したてなのか風味豊かな、さっぱりした飲み口だったので、奮発して1本購入した。

バスに戻り、ガイドから車中で食べる明日の夕食の弁当(和食、肉食)、お土産の注文の説明があり、しばらくその話で盛り上がっていた。

期待外れの名物 “峠の釜めし”

13:00 バスは山梨県から長野県に入り、小淵沢の峠の釜めしの元祖 「おぎのや」で、ちょっと遅い昼食になった。

荻野屋は、1885(明治18)年に創業し、何と、今年で創業135周年目迎えるという老舗で、東京銀座にも店舗があるらしい。

到着が遅れたので、おそらく2時間ぐらい前から配膳されたのだろうか?

釜めしや一口そばが冷たく、伸びていたので、おいしいと言う食感はなかった。

これが〇〇御膳の昼食か?

ガッカリ😡

陶器の釜は、お持ち帰りできるとのこと。

この釜でご飯を炊くと美味しいと言われ、持ち帰る人もいるらしい。

中身より釜の方が高そうだった?

1階の広い店内には、沢山の種類のお土産が陳列されて、中でも信州そばに人気が集まっていた。

東山魁夷が好んだ、開鏡のような水面が四季折々の風景を映す御射鹿池(みしゃかいけ)

次の目的地は諏訪ICから細い山道を上っていく。

急なヘアピンカーブの連続で、運転手さん泣かせだ。

やがて標高1,500mの山の中にある風光明媚な池、御射鹿池(みしゃかいけ)に到着。

静かな水面には背景風景が逆さに映り込み、幻想的な光景が見ることができた。

日本を代表する画家、あの東山魁夷氏(ひがしやま かい)の有名な作品《緑響く》のモチーフにもなったとか。

ここは見る価値があったかな!

実はこの池は農業用のため池で、冷たすぎる八ヶ岳の水をお日様に当てて稲作に利用するために、昭和の初めに造られ、酸性が強いので魚などは生息できないとか。

湖底に酸性水を好む 茶壷苔(ちゃつぼこけ)の一種が繁茂し、湖面に木々がきれいに映る要因となっている。


紅葉された紅葉が我々の目を癒してくれた。

台風19号で上田電鉄の千曲川橋梁が崩落

15:00 バスは山を下りて、何処へ宿泊するか分からないまま、一路、中央自動車道を北へと、河川氾濫の被害を受けた千曲川と並行して走る。

台風19号で、千曲川の水が氾濫し、長野県内の民家や製造業の工場浸水、上田電鉄の鉄橋崩落など被害をもたらした。

千曲川は埼玉県・山梨県・長野県の県境を源流とし、新潟県に入ると信濃川と名前が変わる。

又、千曲川の由来は、川が千の数ほど曲がっている様子から名付けられたと言われている。

全長367kmと日本で一番長い河川で知られている。

諏訪湖は、周囲長15.9㎞、最大水深7.6mと浅く、日本で24番目の大きさだ。

どうして水深が浅いのかというと、31本の河川から流れ込んだ水が、出口は「天竜川」(一級河川)の一本だけなので、多くの河川から流れ込んだ土砂などが累積して、年々底が浅くなったらしい。

バスは長野自動車道の梓川サービスエリアで、最後のトイレ休憩。

16:00 さあ、いよいよ本日の宿泊所が近づいてきたようだ。

北アルプスの麓、国道148号沿いに並ぶ3つの湖を総称して「仁科三湖」と呼ぶ。

とぎれとぎれに木崎湖、中網湖、青木湖で3つの湖は農具川(のうぐがわ)で繋がっている。

フォッサマグナの断層に沿ってできた断層湖だ。

仁科三湖で最も大きい青木湖

やがて、左手にスキー場が見えてきたので、添乗員がしびれを切らして今日のお宿は、白馬村の「白馬五竜ホテル」と言った。

目の前に白馬五竜スキー場らしきものが見える。

このスキー場は、極上の雪質と降雪量が豊富で、上級者から初心者や子供たちが楽しめる多彩なコースがあり、特に海外のスキーヤーが多くなてきたと言っていた。

紅葉はまだ早いのか今一だったが、遠方に見える北アルプスの雄大な風景が見事だった。

“美人の湯”  “北アルプス” が 一望できる「ホテル五竜館」

18:20 白馬ホテル五竜館へ到着。


五竜館で楽しめるお湯は、全国トップレベルの強アルカリ温泉で、とろりとして石鹸のようなお湯は、肌あたりが柔らかく「美人の湯」と定評がある。

フロントでチェックを済ませ、部屋は2階の和室で遠方に北アルプスが見え、その手前にスキー場が見える。

ホテルから鑓ヶ岳・杓子岳が見える。

浴衣に着替えて、早速、温泉へ入る。

うたい文句通り、軟質のお湯に浸かり天国に行った気分だ。

露天風呂もこじんまりしているが開放感があり、朝6時から夜中の12時まで入れるので、お風好きにはたまらない。

19:00 いよいよ夕食の時間だ。

レストランは、長野郷土料理を中心とした和食のセットメニューと、ハーフバイキングなので自由に好きな料理が食べられる。

あらかじめ和食のセット料理を頼んだので、配膳された席に着き、まずビールを注文して、乾杯、いや献杯をした。

本来は5人でくるはずだったが、一人が7月に急遽、肺炎で他界してしまったので…。

彼はビールが大好きで、生ビールを10杯くらい飲む酒豪でもあった。

レストランでは、二人の料理人がライブキッチンで、ローストビーフと鉄板料理を忙しく作っていた。

バイキングは、いろんな料理が並べられていたが、やはり出来立てのローストビーフと鉄板焼きが美味しかった。
1時間ぐらいで料理も食べ、お酒は余り強くないタイプなので、ほどほどにして引き上げることにした。

ここのホテルは、カラオケがなくホテルの周りには、スナック等のお店も見当たらないので、フロントで氷をもらい部屋に帰り、飲みニューケーションをすることにした。

それぞれの近況報告や、将来に向かって人生の過ごし方等、話が尽きず、22時ころお風呂に入り床に就いた。

翌朝6時、目を覚ますと今日も朝から青空が広がり快晴の天気。

朝食前に近くにある白馬ジャンプ競技場まで行き、テレビでしか見たことがないので、下から見上げて、選手はあんな高いところからジャンプするんだと感心した。

 

白馬ジャンプ場
ラージヒル    全長385m、標高差138m、最大傾斜37.5°
ノーマルヒル 全長318m、標高差107m、最大傾斜36.5°

白馬の由来
雪解けの時期になると、山の中に白い馬のような形をした姿が浮かんできて、農作業をしてる人たちが “ソロソロ田植えの時期だな” と昔から言われていた。

7:00 レストランで朝食バイキング。

8:40 朝から雲一つないロケーションの中、バスは一路ミステリー観光地へ向かった。

ガイドの説明のよると、午前中2ヶ所、午後は3ヶ所の観光地に寄るとのこと。

北アルプスの絶景スポット!「大出の吊橋」

バスは北へ北へ、長野県北安曇郡白馬村にある大出の吊橋」向かう

観光スポット・写真撮影スポットとして大人気「大出の吊橋」からは、「姫川」「吊橋」「茅葺屋根の民家」「白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳)」北アルプスと田舎の素朴な風景が凝縮された日本の原風景」とも呼ばれている。


遠くに北アルプスが見える。


大出の吊橋から望遠カメラで鑓ヶ岳(やりがたけ)を撮影


大出の吊橋


茅葺屋根の家と水車

11:00  当初、長野電鉄須坂駅からローカル線に乗って、ハーモニカの得意な車掌さんの演奏を聴く企画でしたが、台風19号による豪雨で、千曲川に架かる赤色の鉄橋が崩落したため、とてもそんな状況ではないと、10月14日にお断りの連絡が入ったとか。


長野電鉄須坂駅


今日は車窓からのぞかな田園風景、北アルプスの山々を窓越しに見て楽しんだ。

長野県は、本州の中央部に位置し、8つの県と隣りあっている都道府県の数が全国一になっている。

群馬県、埼玉県、新潟県、富山県、山梨県、静岡県、岐阜県、愛知県と繋がっている。

松茸牛すき焼きと松茸ごはん膳の昼食

11:30 上信越自動車道 信州中野 I.C 近くの、馬刺しの店「ビアンデ信州中野店」で昼食。


大きな牛のマスコット?が出迎えてくれた。

1階はお土産売場と軽食コーナー、2階が団体客専用レストランで、大きな広間に料理が並び置かれた団体客を待つテーブル席や、食事が終わったテーブル席がぎっしり詰まっていた。

数えたらテーブル向き合わせ一列がバス1台分で、一度に20台分が収容できるビッグレストランだ。

何人で調理をして、どういう調理場なのか見てみたいな!


手前2列が、バスが到着するのをスタンバイしている…!

料理は「松茸牛すき焼きと、松茸ごはん膳の昼食」と書いてあったが、何が松茸なの?

まるで松茸の味がしなかったよ 😣

ちょっと物足りなかったが、こんなもんだなと、自分で納得して食べた。

 

長野県人の 創作人形家 高橋まゆみ美術館

14:00 117号線を長野県飯山にある、高橋まゆみ人形館を見学。

高橋まゆみ人形館は、飯山在住の創作人形作家、高橋まゆみさんの創作人形を展示する美術館は、2010年にオープンした。


出典:高橋まゆみ写真集より

高橋まゆみさんの人形は、田舎のおじいちゃんや、おばあちゃんなどの人形の表情が何とも言えず、今の時代に求められている暖かさと懐かしさが感じられる。

養命酒のテレビ CM や NHK みんなのうた、長野県ご当地 QUO カードの絵柄のにも使用されていて、認知度が高い。

映像コーナーでは、ご本人が人形を作る実演の様子や、普段見られない数々のシーン、相田みつを直筆の詩が作品とマッチして、見ごたえのある映像だった。

小さな美術館だが、並んでも入る価値ありと推奨したい。

人形は年に2度展示替えで入れ替わるそうです。

入場料:610円(小中学生410円)

開運スポット「見玉不動尊」

14:50 バスは新潟に入り、秋山郷の入口、見玉にある天台宗のお寺で、「見玉不動尊」は開運スポットとして人気がある。

特に眼病に霊験があり、昔から多くの眼病治癒の逸話が残っている。

本堂へ登る70段の石段に沿う、岩石の間を流れ落ちる清水は、各所に滝をつくり、境内は真夏でも暑さを感じない自然に恵まれた霊地と言われている。


左より  見玉不動尊、延命水(長生きの水)、滝のように流れ落ちる清水


見玉不動尊 大火渡り護摩のポスター

「錦鯉の発祥地」で最後の休憩所

16:30 関越道に入って、湯沢ICから約3km走り、最後の休憩所 湯沢錦鯉ランド「レストハウス越後」へ立ち寄る。

ニシキゴイ錦鯉)は、 観賞魚用に改良したコイの品種の総称で、色鮮やかな体色が錦にたとえられたといわれがある。

「生きた宝石」「泳ぐ芸術品」とも呼ばれ、業界団体である全日本錦鯉振興会は日本の国魚と位置付けている。


鮮やかな色彩の錦鯉が泳いでいて、まさに「泳ぐ芸術品」だ。

錦鯉の発祥は、あの真っ黒な鯉から、遺伝子変異によって偶然誕生したのが、色鮮やかな錦鯉で、改良を重ね、ひと頃は一匹数百万円の値が付いたそうです。

17:00 レストハウス越後を出て、新潟の銘酒「八海山」と、車中で注文した和食弁当をつまみにして、2日間のバス旅行を締めくくった。

バスツアー最後のお楽しみ抽選会が行われ、全員のジャンケンで、新潟の酒、リンゴ、名産品等の賞品が配られた。

あいにく我々には賞品に縁がなく、最後のトイレ休憩に寄り、関越道を東京方面に向かった。


20:00 東京駅に到着。

東京駅前に、東京オリンピック・パラリンピックまで、264日23時間44分37秒とカウントダウンのデジタル表示器が迎えてくれた。

まとめ

初めてのミステリーツアーで、何処へ連れて行ってくれるのか、期待したが山梨、群馬、長野、新潟とハードスケジュールだったが、いろんな観光地を巡ったので有意義な旅行でした。

30名の乗客とは、余りコミュニケーションがなかったが、暗黙の一体感で、バス事故多発の中、何ごともなく無事に帰れたことが何よりでした。

又、機会があったらミステリーツアーに、参加しようかなと思っています。

●感想などありましたら、お問合せ欄よりお願いします。


 

コメント

  1. satoちゃん より:

    ミステリーツアー!良いですねぇ。一度は行ってみたいツアーです。
    なかなかの充実コースでグッドです。

    • kenko.pro より:

      satoちゃん

      サイトを見ていただきありがとうございます。
      システムの入れ替え等ありまして、返事が大変遅くなり申し訳ありません。
      時間が取れず、ブログも休眠状態ですが、そろそろ本気で稼働するつもりです。

      私は、今年で80歳になります。
      3月20日に、波乱万丈のプロフィールを更新しましたので、見てください。

      satoちゃんのサイトも見たいので、教えてください。
      ありがとうございます。

      元気な“ハマじぃ”より

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