心臓病は、ガンに続い日本人の死亡原因第2位となっています。
心臓病は、先天性のものをのぞけば、ほとんどは生活習慣が原因で、引き起こされると言っても過言ではありません。
中でも虚血性心疾患は年々増え続けています。
ピンピンコロリを心臓病による突然死だと、解釈されている方もいるようですが、ピンピンコロリは突然死を意味するものではありません。
健康寿命を延ばし、その時間を自分らしく、自分の意志を持って全うする、それがピンピンコロリだと私は思います。
突然死を防ぎ、健康寿命を延ばすために、まずは心臓病のことを知り、予防のために今日から出来ることを始めましょう。
■心臓病の予防のために、知っておきたい虚血性心疾患
年々増え続ける虚血性心疾患。
これは、どのようにして起こるのでしょうか?
私たちの身体は歳を重ねるとともに、動脈の壁が硬くなります。この硬くなった壁の内側に、コレステロールがたまることで、血管が狭くなります。
このことにより、血液の流れが悪くなる状態を、動脈が硬くなると書いて、動脈硬化といいます。
心臓を取り巻いている血管を冠動脈といいますが、この冠動脈が動脈硬化になると、心臓に届くべき血液量が足りなくなったり、血管が詰まったり、血流が止まるなどして、心臓が酸欠の状態になること、これが虚血性心疾患です。
虚血性心疾患の代表的なものには、狭心症、心筋梗塞があります。
どちらも胸が締め付けられるような激しい痛みを伴い、特に心筋梗塞は狭心症にくらべ、痛みも強く、死に至ることも多い病気です。
■心臓病予防のためには動脈硬化予防を
狭心症、心筋梗塞などの心臓病の多くの原因は、冠動脈の動脈硬化によるものです。
つまり心臓病予防のためには、動脈硬化を防ぐことが必要です。
動脈硬化はある程度、歳を重ねることにより進行してしまうことは事実です。
しかしながら、動脈硬化は生活習慣が原因であることもまた事実です。
過食や偏食、喫煙、運動不足、また過度なストレスも原因としてあげられます。
逆をいえば、これらの生活習慣を見直すことで、動脈硬化は防ぐことが出来るのです。
生活習慣を改めて、健康寿命を延ばすべく、動脈硬化の予防に努めましょう。
■心臓病予防、動脈硬化予防のために見直したい食習慣
生活習慣の中でも、食習慣はすぐにでも見直したいことのひとつです。
特にコレステロール、塩分の摂り過ぎには注意しましょう。
血管中にコレステロールがたまると、血管が詰まる原因になります。
日々の食生活ではコレステロールの摂り過ぎに注意しましょう。
動物性脂肪のなかでも肉類の脂身、生クリーム、バターなどは血中のコレステロールを増やします。
一方で魚、特にイワシ、サバなどの青魚は、コレステロールが体内で作られるのを抑えたり、血栓を予防したりする効果が期待されます。
青魚はできるだけ新鮮なものを選んで食べましょう。
塩分の摂り過ぎも注意が必要です。
栄養面、バランスで大変優れていると言われている和食も、難点は塩分を摂り過ぎてしまう傾向にあること。
高血圧は動脈硬化を招きます。
1日の塩分摂取は8g未満になるように心がけましょう。
■ウォーキングで第二の心臓を鍛える
足は第二の心臓とも言われます。
足を鍛えることで、下半身の血液を心臓に戻しやすくします。
それにより、心臓にも負担がかかりにくく、全身の血行が促進されるので、血液はぐんぐん流れます。
ウォーキングなどの適度な運動は、心臓病、動脈硬化予防には最適です。
適度な運動をすることで体内の善玉コレステロールが増え、骨も丈夫になります。
また、心臓病の原因で忘れていけないのがストレス。
運動をすることでストレスも上手に解消できます。まずは、歩くことから始めてみましょう。
■まとめ
心臓病の多くは、普段の生活習慣を見直すことで予防が出来る病気です。
動脈硬化を防いで、突然死を避けましょう。
まずは普段の食生活の改善から。
コレステロール、塩分の摂り過ぎに心当たりがあったら、すぐに改善しましょう。
歩くことは、今すぐにできる手軽な運動です。
日頃の運動不足解消にはもってこいです。
ストレスも解消され、病気の予防にもなり、手軽だけれど、その効果は大変大きいものですよ。