今や日本人の2人に1人が、ガンになり、3人に1人が、ガンで亡くなる時代と言われています。とても歓迎できる話ではありませんが、ガンは私たちにとって身近な存在ともいえるのです。誰もが、ガンになる可能性があります。
決して他人事ではありません。
しかしながら、ガンを発症する原因の多くは、実は生活習慣にあることも分かっているのです。
そうです。
ガンは生活習慣の見直しによって、自分で防ぐことが出来るのです。
今回は、ガンを予防するためにも、今一度、ご自分が持っているがんの知識が本当か、まずはチェックしてみましょう。
そこに、ガン予防のヒントがあります。
■「歩く」とガン予防に効果あり!
ウォーキングのような適度な運動が、がんを予防すると言う研究報告がいろいろな機関で報告されています。
東京ガス健康開発センターの澤田享主幹研究員の調査によると、特に大腸ガンは、運動不足が大きなリスク要因と考えられていることから、大腸ガンにしぼった調査をしました。
この結果、ガン死亡率は「運動不足」のグループが最も高く、「平均的運動量」のグループの二倍以上、「積極的に運動している」グループの四倍近いという結果が出ました。
この調査で見る限り、適度な運動は大腸ガンの予防になるということが分かりますね。
ウォーキングなどの適度な運動をすると、便秘は改善され、これによって発ガン物質などが、長い間、腸内にとどまらず、大腸がんのリスク要因が少なくなるということです。
今はこうしたさまざまな研究結果が集められている段階ですが、いずれも適度な運動は、ガン予防の効果があるという結果になっています。
■ガン細胞はあなたの身体の中にも存在する
ガン細胞は健康な体の人の中にも存在しています。ガンができる原因は「遺伝子の傷」。
遺伝子が傷つく原因は親から受け継いだもの、突然変異があげられますが、実は大半は、たばこやストレス、化学物質、紫外線、またはバランスの悪い食事をとり続けることなどです。
傷ついた遺伝子は本来修復されます。
しかしながら、傷ついたまま、コピーされ、そのまま増殖を続け、身体に悪さをするガンとなってしまいます。
ここで注目したいのは遺伝子を傷つける原因です。
遺伝や体内での突然変異をのぞけば、大半は、たばこやストレス、化学物質、紫外線、またはバランスの悪い食事など、日常の生活で私たちが気を付ければ、予防できることがたくさんあることが分かりますね。
■ガン予防にたばこは百害あって一利なし
「タバコを吸っていても、ガンになる人もいれば、ならない人もいる」。
そんな言い訳をしてタバコをやめることを1日延ばしにしていたら、健康寿命はどんどん縮んでしまいます。
「喫煙は百害あって一利なし」です。
喫煙者が肺ガンにかかるリスクは、タバコを吸わない人に比べ約4倍、喉頭ガンにおいては約3倍になるといわれています。
喫煙は遺伝子を傷つける原因です。
喫煙をしている人はしていない人に比べ、遺伝子が傷つく機会が多いということ。
ガンを予防するには、たばこを吸わないということは最も効果的なことであるといえるのです。
■ガン家系のホントのところ
「うちはガン家系じゃないから大丈夫」。
そんな風に思っていませんか?
実は、このガン家系という言葉、すべてのガンが遺伝のようなイメージを受けますが、そうではありません。
ガンになりやすい体質、なりにくい体質があるわけではなく、遺伝リスクが高いガンがあるということです。
遺伝するリスクが高いガンとして「乳ガン」「大腸ガン」「前立腺ガン」の3つがあげられます。
これらは遺伝性・家族性腫瘍とも言われ、遺伝する可能性が高いガンです。
胃ガンや、肺ガンには遺伝要素はありませんが、これらにかかる親類が多い、という方は、胃
ガンや肺ガンになる、似たような生活習慣がある、ということが考えられます。
つまり、遺伝するリスクが高いガン、そうでないガンが存在するということ。
親類にガンになった人がいなくても、ガンは誰でもなる可能性があるのです。
■ガン予防、痩せていれば大丈夫?!
太り過ぎは健康には良くありません。
もちろん肥満は、ガン予防の視点からも好ましくありません。
しかしながら、痩せていれば大丈夫かといえば、そうではなく、「痩せすぎ」もまた、ガンになるリスクを高くすると言われています。
大切なのは適正体重を維持すること。
適正体重は「身長(m)×身長(m)×22」で求められます。
例えば身長が160cmの人の場合、1.6×1.6×22=56.3となり、56.3㎏が適正体重になります。
太り過ぎは明らかにガンのリスクを高めます。
適正体重維持のための身体作りをしましょう。
■まとめ
これまで思っていたガンの知識とは少し違っていた、という方も多いと思います。
いずれにしても、ガンは生活習慣の見直しで予防が可能な病気です。
「適度な運動」とくに「歩く」ことを日常生活に取り入れて習慣化していきましょう。
喫煙の習慣のある人は一日でも早く禁煙を、その他にも遺伝子が傷つくような生活習慣、たとえば、ストレスをためやすい、バランスの良い食事をしていないなど、思い当たることがあったら、見直しましょう。
適正体重を知って、それを維持するのも大切です。
太り過ぎも痩せすぎもいけません。
しっかり食べて、しっかり歩いて、ちょうど良い体重を目指し「健康寿命」を延ばしましょう。